WEB3業界動向

HashPort、モアクトにJPYC交換機能 社会貢献の記録と報酬をWeb3基盤で接続

センチメンタルな岩狸

センチメンタルな岩狸

サムネ


NORMポイントの交換先にJPYCを追加

ブロックチェーン関連サービスを手がけるHashPortは2026年7月30日、関西電力の100%子会社である株式会社モアクトが運営する社会貢献促進アプリ「モアクト」に、日本円ステーブルコイン「JPYC」との交換機能を導入したと発表しました。利用者はアプリ内のミッションを通じて獲得したNORMポイントをJPYCへ交換し、HashPort Walletで保有・管理できます。

モアクトは、企業や自治体などが社会課題の解決につながるミッションを提示し、参加者の行動を促すサービスです。利用者はミッションの達成に応じてNORMポイントを受け取り、電子ギフトなどへ交換してきましたが、JPYCの追加により、アプリ内で完結していたポイントをブロックチェーン上へ移し、外部サービスでも利用できる形で保有する選択肢が加わりました。


Polygon上で発行しウォレットへ反映

NORMポイントからJPYCへの交換が行われると、JPYC株式会社が交換分をPolygon上で発行し、利用者のHashPort Walletへ反映します。受け取ったJPYCは利用者自身が管理し、対応するDeFiプラットフォームへウォレットを接続して利用することも可能です。

JPYCは資金決済法上の電子決済手段に位置付けられる日本円建てステーブルコインで、日本円と1対1の割合で発行・償還されます。価格変動を前提とする暗号資産とは制度上の位置付けが異なり、日本円に連動する価値を複数のブロックチェーン上で移転できる仕組みとして提供されています。

HashPortは、ポイント交換額の精算を行わないなどの設計により、同サービスが暗号資産交換業および電子決済手段等取引業に該当しないと説明しています。もっとも、交換後のJPYCを外部サービスで利用する際は、接続先ごとに利用条件や手数料が異なるため、モアクト内のポイント交換と、その後のオンチェーン利用を分けて理解する必要があります。


活動証明とポイント利用を同じ基盤へ

HashPortとモアクトの連携は、今回が初めてではありません。HashPortは2026年4月7日、当時関西電力が運営していたモアクトにHashPort Walletの機能を導入し、社会貢献活動の履歴をSBTとして発行・管理する仕組みを提供しました。SBTは第三者へ譲渡できないデジタル証明で、参加者が積み重ねた行動や実績をブロックチェーン上に残す用途に使われています。

その後、関西電力は同年7月1日、モアクト事業を新設子会社の株式会社モアクトへ承継しました。事業主体の移行後にJPYC交換が加わったことで、モアクトは活動履歴を証明するSBTと、活動によって得たポイントの交換先を同じウォレット基盤へ集約する形になります。

この構成によって、利用者は社会貢献活動の記録を確認しながら、獲得したポイントをJPYCとして受け取れるようになります。Web3ポケットキャンパスが6月に公開した関係者への取材でも、モアクト側がステーブルコインとの将来的な連携を検討していることが紹介されており、その構想がNORMポイントの交換機能として具体化しました。


ポイント交換後の利用設計が次の課題

HashPort Walletはこれまで、PontaポイントをJPYCなどのデジタル資産へ交換する機能や、ウォレット内の資産をau PAYギフトカードへ交換する機能を展開してきました。こうした事例では、日常的に使われるポイントとオンチェーン資産の間に交換経路を設け、ウォレットに触れる機会をつくることが共通しています。

一方、モアクトでNORMポイントを得る利用者は、暗号資産やDeFiの利用を目的としてアプリへ参加しているとは限りません。そのため、JPYCへの交換機能を用意するだけでなく、ウォレットでの資産管理や外部サービスへの接続で何が起きるのかを、一般利用者にも理解できる形で示す必要があります。

モアクトは、社会貢献活動の履歴をSBTで記録する段階から、活動に応じて得た価値をJPYCとして持ち出せる段階へ進みました。今後の焦点は交換件数の増加に限らず、受け取ったJPYCが決済やオンチェーンサービスへ実際に流れるか、社会貢献への参加を継続させる仕組みとして機能するかに移ります。


公式発表:HashPort

Web3HashPortモアクトNORMポイントJPYCステーブルコインHashPortWalletPolygon
センチメンタルな岩狸

センチメンタルな岩狸

このニュースをシェア

コメント

0件のコメント
コメントがありません。