インタビュー/WEB3【独占インタビュー】Suiチェーンを代表するフラッグシップTPS『XOCIETY』、エピックゲームズ版アーリーアクセス直前!「技術は裏方に徹し、ゲーム性を追求」
『XOCIETY』 ビジネスリーダー キム・ギュマン氏に聞く!迫るアーリーアクセスとWEB3ゲームの未来 「XOCIETY」ビジネスリーダーのキム・ギュマン氏 Suiチェーンを代表するフラッグシップTPSである『XOCIETY (ソサエティ)』が、エピックゲームズでのリリースを目前に控え、予告されていたアーリーアクセス(正式リリース前にユーザーが先行プレイできる期間)の時期が近づいています。 グローバルな主要プラットフォームへ進出するブロックチェーンゲームとして注目が集まる中、社内では開発改善およびゲームサービスの品質向上に向けた準備が佳境を迎えています。 去る9月に韓国で開催されたブロックチェーンイベント「KBW2025」でのインタビューに続き、今回はG-STAR2025の会場で『XOCIETY』の事業、マーケティング、ストア管理業務を総括担当されているビジネスリーダー キム・ギュマン氏にお話を伺いました。 前回のインタビュー記事はこちら 【独占インタビュー①】SUIブロックチェーン“最推し”ゲーム「XOCIETY」開発から投資の裏側まで徹底公開!FPSファン、ブロックチェーンゲーム初心者必読! 【独占インタビュー②】XOCIETYがSuiチェーンを選んだ理由と日本市場への“本気度”――Web3の“キラーアプリ”を目指す未来戦略に迫る イメージ出展:XOCIETY /メインビジュアル Q. アーリーアクセスを目前に控えた今のお気持ちはいかがですか。大変お忙しかったことと存じます。 A. 忙しかったというよりは、プロジェクトの「密度」が非常に濃い期間でした。2月から5月、8月、9月とテストを重ねてきた結果、ゲームの完成度が格段に向上し、さらにマッチングサーバーも一新しました。 イメージ出展:XOCIETY / 個性的なフロンティアアバターたちの決めポーズ Q. マッチングサーバーは具体的にどのように変わったのでしょうか。 A. ユーザーが手動でサーバーを選ぶ必要がなくなり、最も近い地域で自動的にマッチングルームが生成される仕組みになりました。『XOCIETY』はグローバル展開しているため、ユーザーのアクセス時間に時差によるバラつきがあります。 そのため、9月のテストではマッチングしにくいというフィードバックを受け、迅速に改善しました。高速で快適なプレイフィールを実現するため、チューニングに心血を注いだため、アーリーアクセスでは格段にマッチングが良くなると期待しています。 5月に渋谷で行われたWEB3オフラインイベントに参加したXOCIETY Q. 日本のユーザーが徐々に増えていると伺いました。 A. おっしゃる通りです。日本市場は「共に成長していく」というスタンスで開拓を進めております。日本での展開のために日本公式パートナー社である「株式会社RareGleam」と共に日本のプロモーションを今年の3月から開始しており、6月から9月にかけてはRareGleamが運営する日本のWEB3メディアプラットフォーム「WEB3-ON」とも本格的に連携して展開しています。 また、『XOCIETY』のゲームアバターのキャラクター性や特徴は、日本の人気アニメやIP(知的財産権)との相性が非常に良いと考えておりますので、日本のユーザーにも喜んでもらえる企画もパートナー社と展開して行く予定です。 日本でも大きな話題を呼んだAdidasとのコラボ Q. 今後の予定、または希望されているIPコラボレーションはありますか。 A. 世界的に有名なスーパーカーメーカーの「ランボルギーニ」ですね!実際にKRAFTONの「PUBG」がすでにランボルギーニとコラボして大きな話題になりました。『XOCIETY』のキャラクターがランボルギーニIPを活用したアイテムを使ったら、とても面白くなると思いませんか?(笑) また、既に日本で進行中の主要IPとのコラボレーション準備も順調です。まだ具体的な内容は公表できませんが、2つ目のNFTを準備しています。前回のAdidasとのコラボレーションが成功したように、今回もぜひご期待ください。 Q. 今後、日本で計画されているイベントはありますか。 A. Sui Campが来年春頃に東京で開催される予定です。これを皮切りに、日本でさらに多くのイベントを開催していく計画です。 Q. ゲームローンチを準備する中で、最もやりがいを感じた点は何ですか。 A. 懸命に準備してきた中で、ユーザーが自らテストに参加し、プレイして頂き、XOCIETYを配信してくれた時に、大きなやりがいを感じました。個人的には8月のテストが特に印象的でした。当時、プレイ時間が限定されたプレイテストを実施したのですが、予想以上にトラフィックが伸びて、プロジェクト全体の成果を肌で感じることができました。 Q. ブロックチェーンゲームを開発するうえで、最も重要なことは何でしょうか。 A. 一般ユーザーがブロックチェーン技術の存在を意識せずに遊べることです。一見逆説的に聞こえるかもしれませんが、これこそがゲーム開発において最も重要なポイントだと考えています。ゲームそのものが主役であり、技術はあくまでそれを裏側から支える“装置”であるべきです。 バックエンドにオンチェーンの仕組みが存在していても、ユーザーはそのことを気にせず、純粋にゲームとして楽しめる状態が理想です。ユーザーがブロックチェーンゲームを「特別で難しいもの」と捉えるのではなく、「普通のゲームのひとつ」として自然に受け入れられるようにすること。それが何より大切だと私たちは考えています。 20年以上にわたり商業ゲーム開発に携わってきた『XOCIETY』チームは、ブロックチェーンゲームであっても、ゲーム本来の面白さを徹底して追求することを最優先にしています。 Adidasとのコラボで誕生したXOCIETYオリジナルTシャツ!(イベント用のグッズ) Q. 記事を読む読者へ一言お願いします。 A. 私はこのWeb3市場の可能性を見据えて参入しました。この市場は、単なる興味だけでなく、その価値と成長の可能性まで見極めて参入しなければ生き残れない場所です。長年市場を見守ってきた者として、最近では確実に技術が大衆に浸透しているのを実感しています。 ブロックチェーン技術は、クリティカルマス(臨界質量)を突破し、その閾値を超える瞬間、ゲームを含む全ての分野で無意識的に利用されるようになるでしょう。まるで人工知能(AI)がそうであったように。 いかに大衆に自然な形で浸透していくか期待する気持ちで、『XOCIETY』がここに一線を画すべく、今後も絶えずゲームの完成度を高めていく予定です。11月中に予定されている『XOCIETY』のアーリーアクセスに、是非ご期待ください。 こうしてG-STAR会場でお話を伺った『XOCIETY』ビジネスリーダー・キム・ギュマン氏とのインタビューからは、同作の開発チームが抱くWeb3ゲームへの哲学と覚悟が強く伝わってきた。まもなく始まるアーリーアクセスには大いに期待しており、日本市場でどのような展開を見せるのか、今後の動向を注視していきたい。 WEB3-ON編集部