
ポイントと暗号資産をつなぐ新しい仕組みが始動
日本で、共通ポイントを暗号資産に交換し、そのまま日常の支払いにも戻せる新しい仕組みが広がり始めています。Web3ウォレットの「HashPort Wallet」は、Pontaポイントとau PAYのサービスと提携し、2025年12月から本格的に連携機能を提供しています。
ポイントをUSDC・cbBTCに変換できる双方向の機能
この連携では、Pontaポイントを米ドルに連動するステーブルコイン「USDC」や、暗号資産の「cbBTC」へ交換できる『オンランプ』機能、そしてその暗号資産から再び「au PAYギフトカード」への交換を通じて日常決済に戻す「オフランプ」機能の両方が提供されます。これにより、普段の買い物で貯めたポイントをそのまま暗号資産として活用できるようになります。
期待と同時に残る課題
Pontaは約1.2億人の会員を持ち、au PAYは約3,900万人が利用している大規模サービスです。この二つと連携したことで、暗号資産が身近な決済ツールとして利用される可能性が高まり、国内でも注目が集まっています。一方で注意点もあります。ステーブルコインや暗号資産の価値、流通量、システムの安全性、流動性などが今後どのように保たれるかは不透明な部分も少なくありません。また、オンランプ・オフランプの利用に関する上限や手続きの煩雑さ(Pontaとの連携、ウォレット登録など)も、利用者にとってのハードルになり得えます。
ポイント経済とWeb3をつなぐ新しい流れに注目
今後は、このようなサービスを通じて「ポイント=資産」「ポイント=決済手段」という従来の枠組みを超えた新しい価値循環が定着するかどうかが焦点になりそうです。特に、若年層や暗号資産初心者にとっては、ポイントから暗号資産・決済への流れが入り口になる可能性が高く、「日本におけるWeb3の普及」にとって重要な動きと見られています。

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