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Metagri研究所の柑橘接ぎ木NFT、収穫を2028年春へ延期 ホルダー全員が賛成

センチメンタルな岩狸

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サムネ


柑橘接ぎ木NFTが育成2年目へ

農業と新技術を組み合わせた取り組みを進めるMetagri研究所を運営する農情人は6月15日、「選べる柑橘接ぎ木NFT」プロジェクトが、2025年4月の接ぎ木実施から1年を迎えたと発表しました。当初2027年春を予定していた収穫時期は、樹の成長を優先するため、2028年春へ延期されます。

同プロジェクトでは、シークワーサーの成木を台木として、オーナーが選んだ希少柑橘の「あすみ」または「あすき」を接ぎ木しています。対象樹の生育情報を受け取り、将来の収穫物を受領するオーナー資格をNFTとして記録し、ホルダーは農家から共有される情報を通じて樹の成長を見守ります。

プロジェクトは2025年2月に発表され、同年4月に接ぎ木を実施しました。当初は2027年4月ごろの収穫を予定していましたが、接ぎ木2年目に実を育てるよりも、枝葉と樹勢の成長を優先した方が、その後の安定した収穫につながると判断されました。


ホルダー全員の賛成で収穫を1年延期

2026年3月、栽培を担当する農家のトヤマミカンから、収穫予定を2028年春へ1年延期する案が示されました。農情人によると、提案をNFTホルダーへ共有した結果、早期収穫よりも樹の状態を優先する方針に全員が賛成しました。

接ぎ木後は、2025年5月に発芽と活着が確認されています。その後は雹による作業中断、害虫への対応、少雨など、果樹栽培で生じた状況や農家の判断がホルダーへ継続的に共有されてきました。

2026年5月には、接ぎ木後初めて花が付きましたが、今期は実を付けるより枝の伸長を優先するため、花を摘み取っています。そのため、今回の延期は生育の失敗やプロジェクトの中断によるものではなく、3年目以降の樹体を充実させ、より安定した収穫を目指すための栽培判断です。

農産物は天候や気温、害虫、樹の状態によって生育が変わるため、発売時に示した予定どおりに収穫できるとは限りません。今回のプロジェクトでは、こうした不確実性を隠さず、予定変更に至った理由までホルダーと共有しています。


NFTでオーナー資格と収穫物の受領権を管理

「選べる柑橘接ぎ木NFT」では、樹木そのものの法的な所有権を移転するのではなく、特定の樹の生育情報を受け取り、収穫物を受領するオーナー資格をNFTによって管理しています。収穫できた柑橘は、オーナー本人へ届ける予定です。

NFTは、デジタル画像の所有証明として利用される例が多い一方、同プロジェクトでは、特定の農産物と参加者を長期間ひも付ける記録として使われています。接ぎ木から収穫まで複数年を要する果樹栽培において、誰がどの樹のオーナー資格を持つのかを管理する役割です。

一方、収穫延期への合意形成は、NFTの技術だけで実現したものではありません。農家が生育状況と延期理由を説明し、ホルダーがその判断を受け入れるコミュニティ運営があって成立しています。NFTによる資格管理と、継続的な情報共有を組み合わせた点が、この取り組みの中心です。

農情人は「選べる柑橘接ぎ木NFT」を世界初の試みと説明していますが、これは同社調べによるものです。提供数は当初3本に限られており、大規模な農業サービスというより、NFTを果樹オーナー制度へ取り入れる小規模な実証事例として位置付けられます。


収穫物と育成過程の両方を体験に

一般的な農産物販売では、消費者が目にするのは収穫後の商品が中心です。これに対して同プロジェクトでは、接ぎ木、発芽、天候への対応、花の摘み取り、収穫時期の見直しまで、農産物が育つ過程をホルダーへ共有しています。

収穫が1年延びたことは、オーナーにとって受け取りまでの期間が長くなる一方、農業では栽培計画が自然環境や樹の状態に左右されることを体験する機会にもなります。予定変更を含めて農家の判断を共有できるかは、農産物の受け取りだけを目的とする一般的な販売との違いです。

今後は、2028年春まで継続的に生育情報を届けられるかに加え、樹の成長を優先した判断が収穫量や品質にどのようにつながるかが焦点となります。農産物のオーナー資格をNFTで管理する仕組みが、収穫までの長い期間を通じてホルダーとの関係を維持できるかも注目されます。


公式発表:農情人 PR TIMES

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