
サービス終了予定から一時停止後の再開へ
NFTとトークンを活用したMMORPG「元素騎士オンライン」は4月21日、株式会社花火亭との運営移管に向けた基本合意(MOU)を締結したと発表しました。4月30日に予定されていたゲームサービス終了は、運営移管とリブートを進めるための一時停止へ方針が変更され、新体制でのサービス再開を目指します。
株式会社花火亭は、元素騎士オンラインのゲーム内ギルド「花火亭」で活動する「くろかげ」さんと「Alamode」さんが登記を進めている会社です。外部企業による事業買収とは異なり、ゲームに継続的に関わってきたプレイヤー側の関係者が、運営を引き継ぐための会社設立を進めています。
元素騎士オンラインは2月26日、現行体制での継続が困難として、4月30日のゲームサーバ停止を発表していました。月間固定費は約1,000万円だった一方、マーケットプレイス手数料やアプリ内課金、広告などを合わせた月間収益は約200万円前後にとどまり、毎月大幅な赤字が続いていたと説明しています。
ただし、当初の発表でも運営権の譲渡や他社への移管による継続の可能性は残されていました。その後、移管先との協議が進み、4月16日にサービス終了から一時停止へ方針を変更し、21日に株式会社花火亭とのMOU締結を公表した形です。
一部サービスを停止し運営構造を再設計
ゲーム本編、GENSOマーケットプレイス、UGCは、運営移管と新体制に向けた改修準備のため、4月30日に一時停止する予定です。4月30日時点のゲームデータやマーケットプレイスの記録を保存し、新サービスの再開時に引き継ぐことを前提として検討しています。
一方、MVウォレット、MVステーキングv1/v2、LANDプロジェクトは4月30日で終了する予定です。USDTステーキングとスカラーシップNFT関連サービスは、4月30日以降もMetap IncおよびMetaStar Hong Kong Incが継続すると案内されています。
すべてのサービスを従来と同じ形で再開する計画ではなく、運営コストと収益性を踏まえて機能を整理する方針です。移管先との協議では、暗号資産相場などの外部環境に左右されにくい運営体制、サービス規模に合った収益構造、インフラやライセンス費用の最適化が課題として挙げられています。
ブロックチェーンゲームは、ゲームサーバや開発人員に加えて、マーケットプレイス、ウォレット、トークン、NFTなど複数のシステムを維持する必要があります。元素騎士オンラインも、各機能をそのまま引き継ぐより、継続可能な規模へ再設計することを優先したと考えられます。
ゲームデータやNFTは引き継ぎを検討
4月30日時点のゲームデータ、ゲーム内通貨のmMVとmROND、NFT装備やアイテムは、新サービスでも利用できる形を前提に検討されています。mMVとmRONDについては、別名称のポイントへ移行する案も示されています。
ただし、データや資産の引き継ぎ方法は確定しておらず、技術面や運用面の事情により仕様が変更される可能性があります。運営側は、保有資産の扱いに不安がある利用者に対し、4月30日までにNFTやトークンを外部ウォレットへ移すことを推奨しています。
GENSOマーケットプレイスの停止期間中は、出品中のNFTを取り出せなくなるため、事前の回収も必要です。また、シンガポールリージョンは4月30日で閉鎖され、日本リージョンへ統合できないゲームデータは削除されるため、該当する利用者はNFT装備やアイテムを期日までに外部ウォレットへ移す必要があります。
NFTやトークンはブロックチェーン上に残っても、対応するゲームやマーケットプレイスが停止すると利用できる場面が限られます。今回の移管では、資産自体の保有に加え、新サービスでどのような利用機能が引き継がれるかも重要になります。
正式契約とリブート計画が次の焦点
4月21日の発表時点では、4月末からゴールデンウィーク明けごろに正式契約を結び、5月中旬ごろからリブート計画に基づく開発を開始した後、8~9月ごろに新サービスを公開する予定が示されています。ただし、これらのスケジュールは進行状況により変更される可能性があります。
株式会社花火亭はゲーム内コミュニティと関わりの深い関係者によって設立が進められているため、既存プレイヤーの要望やゲーム内経済の課題を把握しやすい立場にあります。一方で、サービス再開には開発体制やインフラ、ライセンス、運営資金を継続的に確保する必要があります。
今回の方針転換は、終了予定だったブロックチェーンゲームを、プレイヤー側の関係者が設立する会社への移管によって存続させようとする動きです。MOU締結によって再開への道筋は示されましたが、収益構造の見直しと運営コストの削減を実現し、従来のゲームデータやNFTを活用できる新サービスを構築できるかが今後の焦点となります。
公式発表:GENSOKISHI ONLINE

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